住宅とは家族の器に他なりません。器は入れる物によって取り替えるのがもっとも自然な姿でしょう。
ご飯なら茶碗という具合です。ご飯がコップに入っていたらどうでしょう? 気持ち悪いですね。
住宅もその家族にふさわしい形があるに違いありません。
自分が住宅にしっくりこない時、これは家族と器がマッチしていない状況です。
器の取り替えが必要でしょう。しかし、幸か不幸か人間には適応能力があります。
家族に合っていない住宅でもそれなりに暮らして行けるでしょう。
だからこそ住宅の設計に於いては家族の在り方をどのようにしたいかを考え、
それに適合した器を設計することが重要だと考えています。